「ペットが亡くなったらどうすればいい?」「ペットが亡くなって最初にすることは?」
ペットが亡くなったら、死亡確認・安置・火葬・供養を行います。
- 遺体を安置する
- ペットの葬儀方法を選択する
- 火葬後に供養をする
- 30日以内に市役所に死亡届を提出する
この記事ではペットが亡くなってから・供養までの流れを詳しく解説します。
ペットが亡くなった際に、慌てず行動できるようにこの記事を参考にしてください。
- ペットが亡くなってから安置までの流れ
- ペット火葬・葬儀から供養までの流れ
- ペット火葬・葬儀の基礎知識に関して
ペットが亡くなったら遺体の処置・安置を行う

ペットが亡くなったらまず最初に遺体を安置しましょう。
ペットの遺体を安置するのに用意するものは以下の通りです。
- 箱、段ボール
- 新聞、バスタオル、毛布
- ビニール袋、保冷剤
腐敗や病原菌が発生する可能性があるため、早めに処置しましょう。
ペットの遺体の安置方法は主に以下の手順で行います。
バスタオルや毛布を敷いて、その上にペットを優しく寝かせてあげてください。
死後硬直が始まる前に、遺体の目や口を閉じ、手足を優しく折り曲げ体勢を整えてあげましょう。
濡らしたタオルなどで全身を拭き、ブラシで毛並みを整えてあげてください。
また、遺体から体液や排泄物などが出てくることがあります。
鼻や肛門・耳にコットンやティッシュを詰めて汚れないようにしてあげましょう。
きれいに整えた遺体をタオルで包み、箱や段ボールに納めてください。
遺体の腐敗の進行を防ぐため保冷材等を使用して涼しい場所に安置しましょう。
ペットの遺体を寝かせて態勢を整える
ペットの遺体を寝かせる場合は、仰向けに寝かせ、手足を自然に伸ばします。
仰向けにすることで、口や鼻から体液が流れ出にくくなります。
さらに、手足を自然に伸ばすことで、死後硬直が起きた際に体が固く変形するのを防ぎます。
ペットが亡くなってしまった際には、死後硬直が始まる前に、態勢を整えましょう。
シーツやタオルを使いペットの体をきれいにする
ペットの体をきれいにする際は、以下の手順で進めましょう。
- 準備:ゴム手袋を着用し、ぬるま湯と清潔なタオルを用意
- 体の拭き:目や鼻などの粘膜を拭いた後、背中→お腹→足の順番で拭いていく
- 体液の処理:体液が出ている場合はティッシュやガーゼで拭き取る
- 仕上げ:乾いたタオルで体を拭き、水分を取り除く
また、無理に体を動かすと、骨が折れる可能性があるので注意しましょう。
体液が目などに入った場合は、すぐに水で洗い流すようにしてください。
ペットの遺体を保冷して安置する
ペットの遺体を安置するときは保冷剤で冷やすようにしましょう。
腐敗を防ぐため、遺体の頭やお腹に保冷剤を当ててしっかり冷やすことが重要です。
遺体を保存できる日数 | |
---|---|
夏 | 1~2日 |
冬 | 2~3日 |
保冷剤はひとつずつタオルなどで包み、こまめに交換してください。
さらに安置場所は、冷暗所で直射日光の当たらない場所を選びましょう。
夏場は腐敗するまでの期間が短いので、クーラーの効いた部屋に安置するのがおすすめです。
ペットの葬儀方法を選択する

ペットが亡くなったら、飼い主は葬儀方法を選択する必要があります。
ペットの主な葬儀方法は以下です。
- ペット葬儀・火葬業者に依頼をする
- 自治体や市役所に依頼して火葬を行う
- ペット霊園で火葬する
- 自宅に埋める
それぞれについて詳しく解説していくので、希望や目的に合った葬儀方法を選んでください。
ペット葬儀・火葬業者に依頼をする
ペットの葬儀方法は、ペット火葬会社に依頼するのが一般的です。
業者に依頼することで、手続きがスムーズに進み、ペットの最後を丁寧に見送ることができます。
ここでは、ペット火葬業者に依頼するメリットとデメリット、そして選び方について解説します。
メリット
- 手続きが簡単で相談しやすい
- 設備が整っていて専門知識を持つスタッフが対応してくれる
- 対応時間の柔軟性がある
デメリット
- 費用がかかる
- 質の悪い業者がいる
ペット火葬業者に依頼することで、手続きの簡便さ、専門知識を持つスタッフの対応、そして24時間365日対応といったメリットです。
業者が複雑な手続きをすべて代行してくれるので、飼い主は悩むことなく安心してペットを送り出せるのです。
しかし、ペット火葬業者に依頼する際には、費用がかかる点と業者選びに注意が必要です。
オプションを付けることで予算を超えることもあります。
また業者によってサービスの質や対応に違いがあるため、口コミや評判を確認して選びましょう。
ペット火葬業者の選び方については以下の点を参考にしてください。
・料金が予算内に収まるか
・24時間365日受付対応しているか
・実際に利用した人の口コミ評判が良いか
ペット火葬業者を選ぶ際には、デメリットになるポイントを確認し、安心してペットを送り出せる業者を見つけましょう。
自治体や市役所に依頼して火葬を行う
ペットの遺体は、自治体に引き取ってもらい火葬することができます。
ただし、引き取られた後は一般廃棄物として火葬されてしまいます。
自治体や市役所に依頼して火葬を行うことのメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット
- 合同火葬が一般的であり遺骨を返却されないことが多い
- 自治体が提供するサービスは公的なもので信頼性が高い
デメリット
- 平日のみの対応で営業時間も限られている
- お経や祭詞を唱えることができない場合が多い
自治体で火葬する方法は、ペット火葬の費用を抑えたい方におすすめです。
ただし自治体による火葬は合同火葬が一般的であり、遺骨を返却されないことが多いです。
飼い主が大切に供養するための遺骨を手元に残すことができません。
ペット霊園で火葬する
ペットの葬儀方法には、ペット霊園で火葬する方法もあります。
ペット霊園で火葬するメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット
- 専門のスタッフが火葬から葬儀、遺骨の取り扱いまでサポート
- 多様な供養方法あるから飼い主の希望に応じた供養方法を選ぶことができる
- 火葬から納骨まで一貫してサービスを受けることができる
デメリット
- 訪問火葬や合同火葬よりも高額
- 郊外に位置しており交通手段が限られている
ペット霊園で火葬を行うことには、設備や供養の充実、自然に囲まれた静かな環境といったメリットがあります。
ペット専用の設備で安心して火葬を任せられ、長期的な供養や自然豊かな環境でペットを見送れる点が魅力です。
しかし、費用が高額になりがちで、霊園の立地がアクセスしづらい場所にある場合もあります。
ペット霊園を選ぶ際は、これらのメリットとデメリットを考慮しながら、飼い主の希望に合った霊園を見つけることが重要です。
自宅に埋める
ペットの葬儀方法のひとつとして、私有地に遺体を埋葬する方法があります。
ペットの遺骨を自宅に埋葬するメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット
- ペットを身近に感じいつでも供養や思い出を振り返ることができる
- ペット霊園や火葬場を利用する場合の費用を削減できる
デメリット
- 公共の土地や他人の土地に埋葬すると不法投棄と見なされる
- 腐敗が進む過程で異臭や害虫が発生する可能性がある
- 自宅を引っ越す際には、埋葬した遺体を掘り起こさなければならない場合がある
自宅にペットを埋めることには、ペットを身近に感じられ、費用を抑えられるというメリットがあります。
しかし、法律や衛生面の問題、将来の引っ越し時の負担、埋葬スペースの制限などのデメリットも存在します。
自宅に埋葬を考える際は、地域の規則を確認し、将来的な問題も含めて慎重に検討することが重要です。
ペット火葬後は供養を行う

ペットの火葬が終わったら自宅供養をします。
自宅供養をする場合は、以下の方法が一般的です。
- 骨壷や骨箱に入れて保管する
- 遺骨を散骨する
- 遺骨をペット霊園に預ける
自宅供養は、納骨堂などに預ける場合にかかる年間管理料が一切かかりません。
自宅供養は、費用をかけずにペットとの最後の時間を過ごしたい方におすすめです。
犬が亡くなったら30日以内に死亡届を提出する
犬が亡くなった場合、死後30日以内に市役所に死亡届を提出する必要があります。
死亡届を提出しないと20万円以下の罰金が科せられることもあるため、早めに提出しましょう。
死亡届を提出する際は、以下の書類が必要です。
- 死亡届の用紙
- 犬の鑑札
- 犬の登録証
死亡届は、市区町村の役所で入手でき、飼い主本人が提出する必要があります。
提出方法は市区町村によって異なりますが、役所窓口への提出、あるいは郵送での提出が一般的です。
ペット火葬・葬儀の種類や費用相場を解説
ここでは、ペットが亡くなった際の火葬・葬儀や費用の総額を解説します。
・ペット火葬には合同火葬と個別火葬がある
・ペット火葬の費用相場は約20,000円
ペット火葬には合同火葬と個別火葬がある
ペット火葬は主に「合同火葬」と「個別火葬」の2つの方法があります。
他のペットと一緒に行う合同火葬と、個別に対応する個別火葬があります。
合同火葬 | 個別火葬 | |
---|---|---|
特徴 | 遺骨を手元に残せない 火葬後も合同の墓地へ埋葬される | お別れから遺骨を拾うまで立ち会える |
価格 | 安価 | やや高額 |
合同火葬は費用が比較的安価で、多くのペットを一度に火葬するため、一般的に遺骨を手元に残すことはできません。
一方、個別火葬は、個別に火葬を行うため、遺骨を持ち帰りたい場合や、個別で丁寧に見送りたい場合に適しています。
どちらの方法を選ぶかは、予算や希望に合わせて決めると良いでしょう。
ペット火葬の費用相場は約20,000円
ペットの火葬の一般的な相場は約20,000円です。
ペット火葬の費用相場 | ||
---|---|---|
体重 | 合同火葬 | 個別火葬 |
2kg未満 | 10,000円 | 15,000円 |
2kg~5kg | 15,000円 | 18,000円 |
5kg~10kg | 18,000円 | 21,000円 |
10kg~15kg | 21,000円 | 24,000円 |
ただし、火葬の種類や地域によって費用は異なります。
合同火葬は10,000円程度から始まり、個別火葬になると30,000円を超えることもあります。
また、ペットのサイズやオプションサービス(遺骨返還、祭壇など)によっても費用が変動します。
ペットが亡くなったときによくある質問
ペットが亡くなった時についてまだ不安・疑問点がある人が多いかと思います。
そこで今回はペットが亡くなった際によくある以下の質問について答えていきます。
- ペットが亡くなったらどこに連絡すればいいですか?
- ペットが亡くなったら何日安置できますか?
ペットが亡くなった際に焦らないように備えておきましょう。
ペットが亡くなったらどこに連絡すればいいですか?
ペットが亡くなった際には自治体・ペット霊園・火葬業者に連絡を入れましょう。
ペットが亡くなった際に連絡する場所 | |
---|---|
自治体 | 30日以内に市区町村役場へ届け出る。 届け出には、死亡届と鑑札が必要です。 |
ペット霊園 | ペット霊園に火葬や埋葬を依頼する場合は、事前に予約が必要です。 |
火葬業者 | ペット霊園に依頼しない場合は、火葬業者に直接依頼することができます。 |
ペットが亡くなった場合、悲しいかもしれませんが速やかに連絡することが重要です。
また、連絡先や手続き方法は、地域によって異なる場合があるので、確認しておきましょう。
ペットが亡くなったら何日安置できますか?
ペットが亡くなったら、夏場は1~2日、冬場は2~3日が安置の目安です。
- ペットの遺体は、死後2時間程度で死後硬直が始まる
- 死後硬直が解けると、腐敗が進み、臭いや衛生面で問題が発生する
- 夏場は気温が高いため、腐敗がさらに早くなる
安置期間を延ばす方法としては、ドライアイスや冷蔵施設のあるペット霊園を利用してください。
ペットを自宅で安置する際には、涼しく清潔な場所でしてあげるようにしましょう。
まとめ|ペットが亡くなっても行動できるよう事前に準備をしておこう
当記事では、ペットが亡くなったらやるべきことを解説しました。
ペットが亡くなった時、混乱に陥らないためにも事前に準備しておくことが大切です。
- 遺体の安置方法を調べておく
- 葬儀、供養の方法を決めておく
- 死亡届の提出方法を調べておく
以上を事前に準備しておくことで、いざという時に慌てず行動することができます。
もしわからないことがある場合は、一人で悩まず、ペット葬儀会社に相談してみてください。