茶道具買取は○○が肝心!高く買い取ってもらうコツとは?
使わなくなった茶道具は、今どうされていますか?「茶道具なんて売れるわけがない……」と、押入れの奥に新聞紙で包んだままにされていませんか?実は茶道具は骨董品としての価値が高く、買取価格が跳ね上がることの多い代物なのです。とはいえ、高く買い取ってもらうためにはいくつかのコツがあります。
そこで今回は、茶道具を高価買取してもらうためのコツを徹底解説いたします。使い道がなく収納スペースにお困りの茶道具をお持ちの方は、ぜひ参考にされてみてください。
茶道具の買取相場
茶道具は、その種類によって買取価格が大きく異なります。そもそも品物の状態や大きさ、個数や真贋により異なりますが、有名な作家ものや流派によって値段が大きく変わるのが茶道具買取の特徴です。「茶道具だから高く買い取ってもらえる」とは限らないのだと心得ておきましょう。
ちなみに、茶道具のブランドには以下のようなものがあります。
一保堂
170年以上の歴史をもつ老舗であり、古い時代に作られた茶道具が多く業界内での高価買取も豊富です。中には約20万円~30万円の値が付いたものもあるようです。茶器の種類も豊富で、外国人コレクターにも人気を博しています。
角谷一圭
人間国宝・角谷一圭氏の作品も随一の茶道具ブランドとして名を馳せています。買取価格は約20万円~30万円といわれています。
高橋道八
京都・清水焼の窯元の一つで、代々襲名されている高橋道八の作品は外国人コレクターからの人気が高く、約7万円~10万円の高値が付くことがあります。歴史ある家系であり、どの世代の作品を売却するかにより買取額が大きく変わる可能性があります。
ほかにも「表千家」「裏千家」「武者小路千家」など、数多くの流派が存在しています。お持ちの茶道具が名のあるものか、鑑定士に鑑定を依頼してみることもおすすめです。
制作年代が古いものを売る
茶道具の価値は「誰が作ったか」以外に「いつ作られたか」によっても決まります。制作年代が古い作品は破損や風化が進み、現存する数もそれだけ少ないと考えられます。そのため、出回っている数が少ない時代の品物であれば希少価値が高くなる可能性があるわけです。希少価値が生まれる茶道具には焼き物が多く、以下の2つのブランドが特に有名です。
古九谷
石川県加賀地方発祥の陶磁器で、緑・黄・赤・紫・紺青の5色で彩られています。今から約300年前の17世紀半ば(江戸時代中期)から17世紀末までに作られたものが「古九谷」と呼ばれ、希少価値が高いです。その後1800年ごろに作成が再開されたものは「再興九谷」として、国内外のコレクターや研究者から注目されています。価値は数万円単位のものから、約100万円の値が付くものもあります。
古備前
今から約800年前・鎌倉時代から室町時代にかけて、現在の岡山県にて作られた焼き物です。この地で誕生した焼き物は今でも「備前焼」として多くの人々に親しまれていますが、中でも茶器は希少価値の高い焼き物として知られています。当時より盛んに作られた水指(みずさし)・建水・花生(はないけ)は、約20万円~30万円の価値があります。
このように、茶道具には“時価“が重視されるものが多く存在しています。実際の価格と異なるケースはありますが、経年劣化が少ないものは高価買取される可能性が高いです。ふとしたキズや汚れにより希少価値が相殺されてしまうことのないよう、厳重に保管しておきましょう。
出品は“複数”が肝心
茶道具買取のコツは“複数”がキーワードになります。押さえるべきポイントは2つあります。
単品で持ち込み
茶道では、一連の作法に則り使用する道具に種類があります。特に正式な茶席用の道具については、季節ごとの組み合わせなどもあり、それら複数を合わせて初めて一つの茶道具とみなされることがあります。
したがって業者に持ち込む際は、関連する道具は全て持ち込むようにしましょう。お茶碗1個だけを買い取ってもらうこともできますが、相応の値が付かない可能性が高くなるためあまりおすすめできません。
複数の業者へ査定を依頼する
品物の査定はできるだけ複数の業者へ依頼するようにしましょう。茶道具は業者により査定額が大きく異なるケースが多いため、一つの業者の査定額だけで決断されるのは少しリスクがあります。そこで2、3社と比較することで、査定額だけでなく業者の対応などで総合判断できるため、納得感の高い買取へと繋がりやすくなるのです。
比較検討は買取の原則であり、茶道具に限った話ではありません。買取市場的にニーズがある物であることを前提に「この業者は信頼できるかも」と思ったらすかさず依頼してみましょう。
以上のように「複数の品物を複数の業者に見てもらう」ことが茶道具を高額買取してもらうコツとなります。一式の茶道具が揃えられているか、今一度確認されてみてはいかがでしょうか。
金銭的リスクの少ない業者を選ぶ
買取の際は、金銭的リスクを抑えることができる業者を選びましょう。ここでいう金銭的リスクとは「余計なコストが生じる」ことです。以下の特徴を持ち合わせる買取業者は高価買取ができる可能性があります。
手数料かからない
手数料がかからない分、それだけ買取金額は高くなります。「1円でも高く売りたい!」というときに、手数料がかかるかどうかは重要なチェック項目です。買取業者のサイトや査定依頼時に手数料がかかるかどうかを店舗に必ず確認しておきましょう。業者の中には鑑定や査定を外部委託していることがあり、そのような店舗は販売手数料や仲介手数料がかかってしまいます。それらを全て自社で行う店舗は手数料分を買取価格に反映できるため、高価買取が実現できるのです。
出張買取を依頼する
買取業者に、ご自宅やご希望の場所まで品物を受け取りに来てもらい、査定を行う方法です。これにより、ご自身で店舗へ向かう交通費や品物を保護する費用を削減し、買取価格を上げることができます。郵送や宅配を利用すれば配送手数料がかかってしまいますし、店舗まで長時間の持ち運びとなると破損の恐れも十分にあります。したがって、茶道具の買取は出張買取で済ませてしまうのも有効です。
どちらも付加的な価格の上げ方ではありますが、厳重な扱いが必要となる茶道具だからこそ効果的ともいえます。こちらも必要に応じてぜひ実践してみましょう。
付属品を揃えて売る
前述の通り、茶道具には付属品が多く存在しており、うち一つでも欠品があれば買取価格が大幅に下がる可能性があります。それは茶道具を保管する箱や布、ひもなども同様です。これらは茶道具を安全に保管するだけでなく、茶道具の美しさや荘厳さを象徴する役割があります。したがって、高価買取をご希望なら、茶道具の価値を保証するものとして捨てずに大切に保管しておく必要があるのです。
なお買取に出される際は、事前に付属品に汚れや傷、ひものほつれなどが無いかを確認しておきましょう。ご自身で取り除けるホコリやカビなどは、できるだけ取り除いた上で業者に見せた方が、買取金額が高くなる可能性は高いです。
まとめ
骨董品の中でも特に厳重な管理が求められる、茶道具。高く買い取ってもらうためには、茶道具の価値を正しく認識し、その本来の価値を最大限に引き出すことが肝心なのです。高く買い取ってもらうために、当記事を参考に「これでもう大丈夫」と胸を張っていえるところまで準備を入念に行ってみましょう。