飾りっぱなしの陶芸品は業者に買取を依頼!人気の品種は?
「陶芸品なんて持っていない」と思っている人の家でも、意識せず存在を忘れている陶芸品が飾りっぱなしになっていることがあります。気に入っているものなら良いのですが、存在を忘れるほど放置しているものであれば、この際必要としている人に届けられるよう買取に出すのも良いかもしれません。
当コラムでは陶芸品を買取に出す方法や高値が付きやすい品種などについて詳しくご紹介していきます。
陶芸品って何?
陶芸とは粘土を使って形作り、高温で焼成して陶磁器などを作る技術のことをいいます。製造方法には手びねり(手で練りながら形作る技法)、型を用いて成形する方法、轆轤(ろくろ)に乗せ回しながら手で成形する方法などがあります。
こういった技法を用いて作られたものの総称が陶芸品です。陶芸品には釉薬を塗らず焼き上げる「土器」と釉薬を塗って焼き上げた「陶磁器(陶器と磁器)」があります。
人気の品種や高価買取されるものの特徴は?
陶芸品の人気の品種
陶芸品にも皿や湯呑など様々な品種があります。その中でも特に買取対象になりやすい人気の品種をご紹介します。
・湯呑 ・茶碗 ・徳利 ・おちょこ ・盃 ・ぐい呑み ・皿 ・壺 ・鉢 ・花入れ ・人形 ・置き物
高価買取されるものの特徴
陶芸品で高価買取されるものには3つの特徴があります。それぞれ詳しくご紹介します。
1:産地
陶芸品の原材料となる陶土や磁土は地域ごとに質が異なります。焼物が盛んな地域ではその特徴は違えど、上質な陶土や磁土が豊富で高品質な陶芸品が作られます。そのため、どこの産地のものかで市場価値が変わります。特に有名な産地のものは高値で取引されています。
海外でも人気のある有名な産地のものを以下にご紹介します。
・愛知県(瀬戸焼) ・岡山県(備前焼) ・佐賀県(有田焼) ・三重県(伊賀焼) ・岐阜県(織部焼・志野焼) ・京都府(京焼) ・備前の国(唐津焼、現在の佐賀県と長崎県にまたがる) ・石川県(九谷焼) ・鹿児島県(薩摩焼) ・滋賀県(信楽焼) ・京都府中部と兵庫県東部にまたがる地域(丹波焼) ・山口県(萩焼) ・栃木県(益子焼)
2:作家・メーカー
絵画やブランド品のように、陶芸品も誰が作ったのか、どのメーカーのものなのかが市場価値に大きく影響します。有名で人気のある作家の作品や、著名な老舗メーカーのものは高価買取されやすくなります。
~有名な作家例~
・青木木米 ・荒川豊蔵 ・板谷波山 ・井上萬二 ・今泉今右衛門 ・河井寛次郎 ・金城次郎 ・北大路魯山人 ・酒井田柿右衛門 ・島岡達三 ・徳田八十吉 ・中里太郎右衛門 ・藤原雄 ・三輪休雪
~有名な老舗メーカー例~
・ロイヤルコペンハーゲン ・マイセン ・ウェッジウッド ・エルメス ・リヤドロ ・ヘレンド ・イッタラ ・アラビア ・ノリタケ ・ナルミ ・大倉陶園 ・香蘭社
3:希少性
市場に出回っている数が少ないほど希少性が上がり、高価買取されやすくなります。例えば、何かの記念で作られた数が少ない限定品や、製造年代が古く残存数が少ないものなどです。
高く買取してもらうコツ
自宅で飾っていた陶芸品をできるだけ高く買取してもらうにはいくつかのコツがあります。この章ではそのコツ3つと注意点をご説明します。
1:付属品を揃えて買取に出す
飾っていた陶芸品の鑑定書や説明書、共箱などが残っているなら、それらを全て揃えた状態で買取に出しましょう。これらの付属品は、この陶芸品がどこの産地のもので、誰(どこのメーカー)が作ったものかなどを知るために有効かもしれません。また真作か贋作かを見極めるための助けになる場合もあります。査定時にこれら付属品が揃っていれば、揃っていない場合と比べ高価買取されやすくなります。
2:手入れは軽くに留める
陶芸品の手入れは一般人には難しいので、専門家に任せるのが良いでしょう。無理に汚れを落とそうとして傷つけてしまったり、逆に汚れを広げてしまったりする恐れがあります。自分での手入れは軽く乾拭きする程度に留め、気になる汚れがある場合には専門の業者に依頼しましょう。また触れる際にはできるだけ専用の布手袋を着け、マスクを着用することを推奨します。
3:早めに買取に出す
どれだけ丁寧に扱っていても経年劣化は起こります。やはり状態が良いほうが高価買取してもらいやすいので、買取に出すのであればできるだけ早いほうがいいでしょう。
保管する場合の注意点
陶芸品は温度や湿度の変化に影響を受けやすいデリケートなものです。先程、説明したように買取に出すのであれば早いほうが良いのですが、しばらく保管するのであれば風通しが良く、直射日光が当たらない場所で管理しましょう。共箱にしまい、湿気防止に除湿剤を入れ、割ってしまわないように緩衝材で保護するなどしておきましょう。
陶芸品の売却方法
陶芸品を買取に出す場合、いくつかの選択肢があります。それぞれを詳しくご紹介します。
リサイクルショップ
リサイクルショップでは幅広く様々なものを扱っています。陶芸品専門ではないので高い金額での買取は難しいでしょうが、ノーブランドのものでも買取してもらえる可能性があります。
ネットオークション
自分で写真を撮る、梱包・発送するなど時間と手間をかける余裕があればネットオークションも良いでしょう。ノーブランドだけれど思い入れがあるものを捨ててしまうのは心苦しいと思います。高値は付かないかもしれませんが、リサイクルショップなどで引き取ってもらえなかったものもネットオークションなら買い手が付くかもしれません。
参加するには事前登録が必要になります。この登録が意外と時間がかかることもあります。
フリーマーケット
住んでいる地域でフリーマーケットが開催されるのであれば、参加して陶芸品を売ることもできます。陶芸品以外の不用品も一緒に販売することができるので、不用品の種類や数が多いときには良いでしょう。買い手との値段交渉などコミュニケーションを取りながら販売するのが好きな人におすすめです。
参加費が必要なこと、釣銭の用意、陶芸品や不用品の搬入、レイアウトなどの事前準備から、売れ残ったものを搬出するなど手間がかかることも知っておきましょう。
フリマアプリ
ネットオークションと比べ、気軽に始められるのがフリマアプリです。登録手続きも簡単で、パソコンを持っていなくてもスマートフォンがあればすぐに始められます。
買い手と直接やり取りを行い、お互いの了承のもと売買するので、汚れがあるものや傷があるものでも相手が了承していれば売却することができます。
しかしネットオークションと同様、写真の撮影や梱包・発送などは自分で行うため手間と時間はある程度かかります。
専門買取業者
陶芸品がメーカーものや作家もの、また年代ものである可能性があれば専門の買取業者に査定依頼するのをおすすめします。その陶芸品の価値をきちんと理解して査定してもらえれば高価買取が期待できるからです。
運ぶ際に破損などの心配があれば、出張査定・買取を利用すると良いでしょう。最近は無料査定してくれるところも増えました。事前に査定料や出張料は必要なのか確認してから依頼しましょう。
買取業者の選び方
専門の買取業者に依頼するなら、対応が良く高価買取してもらえるところにお願いしたいですよね。しかし中には悪質な業者も存在します。本来の価値を伝えず安価で買い取ろうとするようなところも残念ながらあるのです。そのような業者に引っかからないためにも買取業者の選び方を覚えておきましょう。
陶芸品を多く扱っている
自分が売りたい陶芸品と似たものを数多く扱っている業者であれば、それだけ目利き力も磨かれているはずなので正確な査定額を出してもらえるでしょう。たくさんの買取を行っているところではホームページ上にその実績を載せていることが多いものです。ぜひ参考にしましょう。
ユーザーの口コミを確認する
実際に査定・買取を行った人の感想を見れば、どのような対応が期待できるのかある程度予想できます。口コミが多いほど利用者が多いということでもあります。
複数の業者に査定依頼をする
複数の業者に査定を依頼し、一番高値を付けてくれたところを選ぶのも一つの方法です。そもそも複数の業者に査定依頼すること自体を嫌がるところは信頼性に欠けるかもしれません。
依頼する際には査定費用や出張料は無料かどうか、予め確認しておきましょう。中には査定費用や出張料、郵送での査定の場合には返送料などがかかる業者もあります。
まとめ
もし家に飾りっぱなしにしている陶芸品や、引越しや模様替えの際に不要になった陶芸品が出てくるようなことがあれば、買取に出してみるのはいかがでしょうか。気にもしていなかった陶芸品がもしかしたら予想外の高値で買い取ってもらえるかもしれません。当コラムでご紹介した保管方法や売却のコツを参考にしながら、高値での買取を実現しましょう。