骨董品で高く売れるものはどんなもの?この3つを要チェック!
「骨董品」と一言でいっても様々なジャンルや種類があり、驚くほどの高値が付くものもあれば、ほとんど値段の付かないようなものもあります。所有している骨董品の売却を検討している場合は「どんなものが高く売れるのか」「高く売るために気を付けるべきこと」「どこに買取依頼をするのが良いか」などが気になるのではないでしょうか。このコラムではそうした疑問を解消できるよう、それぞれ詳しく解説していきます。
骨董品とは
まず、骨董品の定義・種類について説明します。
骨董品の定義
骨董品(アンティーク品)とは「製造時点から100年を経過した手工芸品・工芸品・美術品」であると1934年にアメリカで制定された通商関税法で定義付けられています。しかし日本国内では年代を問わず、主に戦前のもので芸術品として価値あるものは骨董品として扱われるケースも多いです。
骨董品の代表的な種類
続いて、代表的な種類について説明します。
絵画
絵画は大きく分けて日本画と西洋画の2つがあり、使われている素材や技法が異なります。有名な画家の作品は驚くほど高額になる場合もあります。
陶磁器
陶磁器は焼き物の総称で、大きく分けて陶器と磁器があります。
陶器は陶土を原材料とし、約800~1300度の比較的低温で焼かれたものです。素朴であたたかな風合いのものが多く、保温性が高いので和食器に多く用いられます。有田焼や伊万里焼などが有名です。
対して磁器は約1200~1400度の高温で焼かれ、滑らかな質感で硬度があるので薄く作ることができます。洋食器に多く用いられています。
茶道具
茶道に用いられる道具一式を指し、茶碗の他に茶入、棗(なつめ)、建水(けんすい)、水次やかん(みずつぎやかん)、茶釜などがあります。高名な作者のものはもちろん、歴史的に有名な偉人が所有していたものなども高い価値が付きます。
彫刻
石や木を彫ったものや金属、粘土で形作った立体的な造形芸術をいいます。海外のものであれば石像、日本のものでは仏像などがこれにあたります。
玩具
100年もしくはそれ以前に販売されたブリキのおもちゃや人形、雑誌の付録などで生産ロットが少なかったもの、未開封で状態の良いものなどは値段が高騰することもあります。
これらの他にも掛け軸や甲冑類、刀剣、宝飾品などがあります。
高く売れる骨董品の特徴は3つ
骨董品の売却をする際、せっかくなら高く買い取ってもらいたいと思うのは当然の心理です。この章では高く売れる骨董品の特徴を3つご紹介いたします。
人気の作家やメーカー
高名な作家の作品や人気のメーカー・工房などで作成された骨董品は高値で取引されやすいです。骨董品自体や鑑定書、説明書に作者名やメーカー名が印字されていないか確認しましょう。
年代物・希少性がある
戦前に制作された年代物や制作数が少なく手に入りにくいものは希少価値があり高値が付く可能性があります。
高価で価値ある素材
骨董品の素材自体が高級なものは高値が付きます。金・銀・象牙・珊瑚・翡翠などで作成されている骨董品が該当します。
さらに高値で売却するコツ
より高額な売却を目指す場合は、以下の5点を試してみましょう。
付属品を揃える
骨董品の鑑定書や説明書、共箱など付属品がある場合はすべて揃えて売却するほうが、揃っていない場合と比べ高値が付く可能性が高まります。これらの付属品には作成された年代や作者が記載されていることがあり、骨董品としての価値を証明することにもつながります。
保存状態が良い
破損、傷、汚れ、色褪せなどの劣化があまり見られず、良い状態のものは高値が付きます。骨董品は温度変化や湿度の影響を受けやすく、ひび割れ、シミ、カビなどが発生することもあるため風通しが良く、直射日光が当たらない場所に保管し、湿気または乾燥し過ぎないようにも注意しましょう。
早めに査定・鑑定を依頼する
しっかりと管理・保管していても経年による劣化は防げないもの。今が一番きれいな状態ともいえるので、できるだけ高値で売却したいのであれば早めに査定・鑑定に出しましょう。
自分での手入れは軽く
骨董品の汚れを自分で取ろうとすると余計に広げてしまったり、傷を付けてしまうこともあります。骨董品はとてもデリケートで手指の油分や水分程度でもシミやカビの原因になることもあるため、骨董品に触れる際には専用の手袋とマスクを着用し、自分で手入れをする場合は埃を軽く払う程度に留めましょう。よほど気になる汚れなどがあれば専門家に清掃・修繕を依頼する方法も検討しましょう。
複数あればまとめて査定に
茶器や食器などセットになっているものはもちろん、品種が異なっても複数の骨董品がある場合はまとめて査定に出すほうが高値で買取査定されやすくなります。
骨董品の買取をしてくれるのはどこ?
骨董品をどこで買取してもらえば良いのか分からないという人も多いのではないでしょうか。骨董品の買取をしてくれる主な場所をご紹介します。
リサイクルショップ
骨董品以外にも日用品や衣類など多くの品をまとめて買い取ってもらいたい場合には便利です。しかし骨董品の査定には専門的な知識と目利きが必要なため、正しい価値で金額を付けてもらうのは難しいといえるでしょう。
質屋
品物を担保として現金を借り入れる「質」という金融システムの歴史は古く、骨董品の扱いに長けた老舗も多く存在します。「流出期限」の期限内であれば借入額と利息額を返済し、品物を買い戻すこともできます。質屋は貴金属を多く扱う傾向にあるので骨董品の場合、象牙・金・銀などの高級素材を使用したものに高値が付く可能性があります。
骨董品買取専門店
骨董品の買取に特化した専門店は他と比較して専門知識や目利き力が高く、安心感があります。さらに、専門業者ごとに得意なジャンルというものがあり、それが売りたいものと合致していた場合にはより正確な金額を提示してくれるうえに、市場での人気や流行りなどの需要にも敏感なのでタイミングが合えば高値での売却が期待できます。
業者によっては持ち込みや郵送の他に出張での買取査定に対応しているところもあり、壊れやすく繊細な骨董品を査定してもらう場合に便利です。
骨董品を買取してくれるところは複数ありますが、専門性の高さや査定額の正確さ、扱いに長けている点などを考慮すると骨董品買取専門店に依頼するのが良いのではないでしょうか。
買取業者の選び方
経験豊富で正確な査定をしてくれる信頼性の高い業者を選ぶための3つのポイントをご説明します。
売りたい骨董品と同じジャンルを多く扱っている
骨董品のジャンルや種類は多種多様です。すべてのジャンルに精通するのは難しく、業者ごとに得意とするジャンルが存在します。得意としているジャンルがある業者なら扱う数も自然と多くなり、鑑定眼もさらに磨かれるため、骨董品の価値を正しく評価してくれる可能性が高いといえます。売りたいものと同じジャンルの骨董品を多く扱っている業者を選ぶようにしましょう。
数社に査定依頼をする
骨董品の査定は複数社に依頼し、一番高値を付けてくれるところを選ぶと良いでしょう。しかし業者によっては査定料、出張料、郵送時の返送手数料などがかかることもあるので査定依頼をする前に確認しましょう。
実績や口コミを参考に
業者のホームページ上に記載されている買取実績や実際に利用した人の口コミは参考になります。買取実績からは具体的にどのような骨董品をいくらで買い取ったのかが分かるだけでなく、多く扱っている骨董品のジャンルや買取相場を知ることができ、口コミからは業者の対応の良し悪しが分かります。
まとめ
高く売れる骨董品の特徴は「人気の作家やメーカー」「年代物・希少性がある」「高価で価値ある素材」の3つです。さらに高く買い取ってもらうためには「保管の方法に気を付ける」「付属品を揃える」などいくつか工夫することができます。より高値での骨董品買取が実現しますよう、このコラムをぜひお役立てください。
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